二人のアーティスト

「魅せる」「見せる」ことが好きであり上手な光一さんは、職人型アーティスト。何かしらの型をいつも自分の中に持っていて、そこに、求められているものを敏感に察知して付け加えて、そして新しいものを生み出していく。人を心酔させ夢見させることのできる人。今の時代の芸能人って、このタイプが動きやすいのかもしれない。

逆に剛さんには、「感じさせ」られてしまう。(「伝わった」かどうかへのこだわりは、受け取る側次第)

恥ずかしいくらいの生の表現をしたい剛さんは、やっぱり真性アーティスト。芸能人の適性とは違う。人の心を奥から揺さぶることのできるのがこのタイプ。きっと、全部は伝わらなくても、感じて涙を流させることができる人なんだな。

だからこそ、ここまでに辿り着く剛さんの葛藤が、生半可なものではなかったことが、今になってつくづく感じられる。